私は、自身の時計が語ることを何よりも大切にしています。
私がダイヤルを製作する際に用いる道具は、数値制御機械のような精密さを持ってはいません。
部品と直接向き合い、手を動かしながら生まれる結果は、決して“完璧”ではありません。
しかし、私にとってそれは欠点ではなく、むしろ自然なことなのです。
陽介氏が心から揺さぶられるのは、
人の手が生み出す音楽であり、
アーティストの手から紡ぎ出される線や色彩です。
そこには、創り手の気配や感情、そして魂が確かに息づいています。
コンピューターには決して感じ取ることのできないそんな温もり。
陽介氏が手がける時計には、彼自身の心の一部が、
そしてこれらの時計づくりに関わってくれた職人たちのひたむきな想いが、
ひとつひとつに込められています。
これこそが、彼が何よりも大切にしているものです。
陽介氏が目指すところは、【命“魂”が宿る時計」を創ることです。
それは、単なる物質としての時計ではありません。
時を超え、手にした人が、
その奥にある時計職人の人生、情熱、
そしてこれまでの旅路をそっと肌で感じられるような、
そんな存在です。
雪の下でも待ちきれずに花を咲かせるプリムヴェール(サクラソウ)。
その姿は、私の時計が時を刻みはじめた象徴です。
時計づくりは、私が長く思い描いてきた仕事でした。
三枚の花びらは、妻と二人の子どもを表しています。
このロゴはその想いをかたちとして表したものです。
私自身のイニシャルもまた、 これらの時計の中に静かに込められています。